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本の一節、友人の何気ない一言、映画の中のセリフ——誰しも「この言葉に救われた」という経験があるはずです。そうした言葉を、その場限りにせずストックしておくと、心の支えの一つになります。
なぜ「言葉」が心の支えになるのか
つらい時、人は自分を否定する言葉ばかりが頭に浮かびがちです。心理学者クリスティン・ネフが提唱する「セルフ・コンパッション(自分への思いやり)」の研究では、自分に優しい言葉をかけることそのものに、ストレスを和らげる効果があるとされています。
自分への優しさ(セルフ・カインドネス)は、ストレスや抑うつの低さと関連することが研究で示されている。自己批判はストレス反応を高める一方、自分への優しさや理解は副交感神経系を働かせ、リラックスと感情的な回復を促すと考えられている。
そんな時に「あの言葉」を思い出せると、視点を強制的に切り替えるきっかけになります。これは気休めではなく、認知(ものの捉え方)を変える立派なセルフケアです。
言葉のお守りの集め方
本や映画から
- ・心が軽くなったフレーズをメモする
誰かの一言から
- ・言われて嬉しかった一言を書き残す
日常の中から
- ・SNSやテレビでふと刺さった言葉を控える
大切なのは「名言集」として完璧に整える必要はないということ。自分が「救われた」と感じた瞬間を、そのまま素朴に残しておくだけで十分です。感じたことをそのまま書き留める効果については、ジャーナリングの記事でも紹介しています。
ストックは「使う時」のためにある
集めた言葉は、しまっておくだけでは意味がありません。つらくなった時にすぐ読み返せる場所にあることが重要です。
ココロバランスの記録には、カテゴリを選ぶだけでなく任意でメモを添えることができます。心に残った言葉をそのままメモとして記録しておけば、つらい時にいつでも見返せる「言葉のお守り」になります。
よくある質問
自分で自分を励ますのは、甘えのように感じてしまいます。expand_more
自分に優しい言葉をかけることは甘えではなく、研究でも効果が示されているセルフケアの一つです。自分を責める言葉は緊張を高め、優しい言葉は心を落ち着かせる方向に働くとされています。
どんな言葉を集めればいいかわかりません。expand_more
『いい言葉』である必要はありません。自分が読んだ時に少し肩の力が抜けた、そう感じた言葉であれば何でも構いません。誰かの評価ではなく、自分の感覚を基準にしましょう。
言葉を読み返しても、気休めにしかならない気がします。expand_more
気休めに感じても問題ありません。つらい時に自分を否定する言葉ばかりが浮かぶ状態から、一時的にでも視点を切り替えられること自体に意味があります。
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ココロバランス編集部
心理学・行動科学の公開研究や書籍を参照しながら、日常で実践しやすいセルフケアの知恵をまとめています。強い不調が続く場合は、自己判断だけに頼らず医療機関や専門家にご相談ください。